出産後の親ネコの食事に注意する
出産してすぐの親猫は、子猫の世話がひとしきり終わったら、出産の疲れから、ぐっすり眠てしまいます。しっかり休んだ後は、栄養をしっかり摂れるように食事のメニューも考えてあげましょう。
産声をあげて最初に飲む母親のお乳は初乳といわれ、子猫にとって、とても大切な意味があります。初乳には母猫から受け継いだ抗体がぎっしり詰まっていて、生後2ヶ月頃までこの抗体のおかげで病気をしないものです。
子猫に与えるお乳にも十分な栄養が含まれるように、母猫に与える食事には、カルシウムをしっかり与えましょう。
子ネコの育児は親ネコに任せる
生まれた子猫の世話は母猫がすべてやります。お乳を飲ませる前に排泄を促し、母猫が舐めてきれいにします。
まだ眼も開かない子猫はとても可愛くて、思わず抱っこしたくなるものですが、生後1ヶ月くらいは我慢しましょう。やたらに子人が猫を触ると、親猫は子猫をくわえて行き、子育てのじゃまをされない場所へ移動してしまうことがあります。
育児熱心な猫は、一日中産箱の中で子猫とともに過ごし、子猫の世話に余念がありません。トイレと食事のとき以外はずっと子猫と一緒。子猫が元気よく歩き始めるまでは、母猫が子猫のトイレの世話も自分でやっています。
人間が世話をするのは、母猫の食事の世話とトイレ掃除だけとして、子猫がの様子に異変が無い限り、あまり触ったり抱き上げたりといったことをしないようにしましょう。
親ネコが世話をしないようなら手を貸す
親猫によっては育児を放棄する猫がまれに居ます。人間が子猫を触りすぎたりして、放棄する場合もあります。不幸にして母猫が死亡してしまって、子猫の世話ができないこともあります。
結果、子育てを母猫に預けられない場合は、人の手で育ててあげることになります。
親猫に代わって子猫の授乳や排泄の世話をしてあげなければいけません。
お乳は近くに子供を産んだばかりの他の猫がいたら、乳母猫として育ててもらうことも可能です。獣医さんやブリーダーなどに情報をもらって、乳母猫に預けるといったことも考えられます。
そんな乳母猫が見つからない場合は、人の手で哺乳瓶やスポイドを使ってミルクの授乳、綿棒やガーゼなどを使っての排泄処理をして、母猫の代わりをつとめる事になります。
新生児ネコの健康をチェックする
生まれたての子猫は、すべての器官が小さく、動きもおぼつかないものです。
生まれてすぐの子猫は、目も見えていませんが、生後1週間くらいで目があきます。まだはっきり見えている訳ではなく、ぼんやりと周りが解る程度です。
生後3週間くらいすると少しづつ見え始めてきます。新生児猫の目は、はじめは青みがかった灰色で、外国種かとおもうような色ですが、次第に色が変化して、6週間目くらい経つと、遺伝通りの目の色になります。
耳も始めはまだ何も聞こえませんが、次第に母猫の声に反応を始めます。ただし、臭覚は小さいころから、かなりはったつしていて、匂いで、親猫のオッパイを探しあてます。
おっぱいを飲む時、子猫は自分専用の乳首が決まってしまうようですが、お乳の出方次第では人の手で場所替えをしてあげることも必要です。
元気な子は良く出るおっぱいからばかり授乳を受け、元気にまるまると育ち、他の子は痩せているといことのないように気を配ってあげるのも飼い主の仕事です。
新生児の体重の目安を知っておこう
生まれたての子猫の体重は、およそ100g、生後1週間で200g、3週間目で300g、4週間目で400gというのが、順調な子猫の体重の目安です。
全体的に子猫の体重が軽すぎる場合は、お乳の出が悪いかもしれません。親猫の食事の分量やバランスをもう一度見直してみましょう。
ネコの乳歯がそろったら離乳をはじめる
子猫は生まれてから15日~35日までに乳歯26本が生え揃います。生後3~5ヶ月の間に、徐々に永久歯へと生え変わります。さらに奥歯も4本はえ、永久歯は全部で30本になります。
生まれてすぐの子猫の爪は、成猫のように爪を引っ込める事ができず、爪は出したままになっています。育児の場所にタオルを敷いたりすると、タオルに爪をひっかけてしまい危険です。育児室には新聞紙などの、爪を引っかける危険のないものを敷いておきましょう。
爪を出したままの足は、前足だけに力があり、前足で後ろ足を引きずるようにして、動きます。まっすぐに進む事はなく、くるくる円を描くように回り、親猫のお乳を探します。自分で産箱から出れるようになるのは、生後1ヶ月ちかくになってからです。